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■ お茶畑を望む・木と左官の家

田の字プランをベースにした、おおらかな間取り
新築なのに懐かしいような、安定感のある和モダンな家

前面道路が北側にある敷地に計画された若夫婦のコンパクトな住宅です。建主の要望は「木と左官の家、落ちついた安定感のある家、広くのびやかな家」というイメージでした。道路側のファサードを庇、下屋、上屋と段階的に積層させ、落ちつきのある外観を整えました。新築なのに、地域に昔から建っていたような安定感のある佇まいです。
下屋部分に階段・吹抜け・隠れ部屋をつくり、色々な空間を感じられるようにしました。2階の個室は天井高さを押さえることにより、北側に広がる茶畑へ視線を導きました。

PHOTO:石井雅義

■ 玄関の通風・採光・防犯をかなえる ステンレス格子網戸

私たちはどんな条件でも風や光を取り入れる、ということを大切にしています。
玄関は採光しながら外部からの視線も和らげることのできる格子引き戸を採用することが多いのですが、その際に併せて設置しているのがステンレス格子網戸です。
この網戸は、ナイロンではなくガラスのように自立するステンレスのメッシュが格子部分に嵌まっています。通風、採光は網戸として叶いますが、ナイロンのように切り裂くことなどができないので、防犯面で安心です。また、格子網戸単体で施錠することができ、2階に上がったり目を離すときも安心です。
ステンレスメッシュの網戸を製作するまでには、蚊が入らない目の細かさで、風の抜けは確保でき、且つ防犯強度が落ちない細さの物ということでかなり試行錯誤がありましたが、採用された施主の方々にはとても満足して頂いています。
他にも、格子引き戸はアルミサッシを1枚入れて準耐火に対応させることもできますし、雨戸をつけて、より夜間の防犯面を強化することもできます。冬場の玄関の冷えと視線対策として、室内との玄間の間にもリブガラスの引き戸も設置しており、気温や状況に合わせて使いこなすことが可能です。

『日野の家』PHOTO:アトリエR
『庇がつなぐ二世帯住宅』PHOTO:遠藤ちえ