所在地: 岐阜県 大垣市
延床面積: 41.52㎡
施工会社: 澤崎建設株式会社
築70年の木造住宅、家族4人のためのLDKのリノベーションである。
敷地周辺も古くからの住宅地で、そういった住宅とともに共同体のつながりも古くからある場所だ。計画する部屋のすぐ隣は手の行き届いた庭や縁側からたくさん光の入る和室がある。魅力的な環境に隣り合わせているが繋がりが薄いため、それらを活かせる空間をつくることに配慮した。
既存はダイニングキッチンとリビングに分かれていたがワンルームとし、平面の大きさに合わせ天井を抜き気積を大きくとった。開口部を増やし位置を変えることでふとした動作、例えば勝手口からはLDKを突き抜け和室に活けてある花が見えたり、ソファーから立上がると庭を通り抜け垣根の隙間を縫って路地の先に猫が寝ているのが見えたり、視線が思わぬ遠くまで抜けてゆく。壁のペイントを完全マットのブルーグレー色とすることで、開口を通して見える景色や植栽の緑系統色、和室の畳や聚落壁の黄色系統色との調和をつくりだすこととともに、既存のままのデコボコしたプランだが陰影が曖昧になることで空間形状の複雑さを和らげてくれる効果に期待している。何気なく過ごしていると、部屋の外まで空間の広がりを感じることができる。
PHOTO: Naoya Kitamura
所在地: 岐阜県 大垣市
延床面積: 41.52㎡
施工会社: 澤崎建設株式会社