所在地： 群馬県
土地面積： 374.4㎡
延床面積： 136.01㎡
施工会社： 株式会社 久保建設
作品紹介
群馬県藤岡市にある、ちいさな子供のいる 3 人家族と動物(愛猫 3 匹、愛犬の大型犬 1 匹)のための住宅である。
住まい手は動物病院を営んでいる夫婦であり、動物のために床暖房込みの土間空間をつくることとし、人間と動物の暮らしが交わり、
関わり、家族みんなが充実する暮らしが求められた。このことから大小の様々な場所で家族それぞれの暮らしが混ざり合う、そんな空間がいいのではと考えた。
構成としては、広がった大地にキッチンやリビング、書斎といった一般的なボックスを散りばめて配置し、それらの間を縫うように大小の居場所が生まれ、室内にあたる部分は土間空間とした。そして大地に架かる階段を経由し、2 階中央のマルチホールまで大地のように開放的で親自然的な空間になるよう計画をした。
人間と動物の領域を「分ける」のではなく、人がテレビを見ている隣で大型犬が寝そべったり、人も動物もみんなで夜空を眺めたり、昨日猫が寝ていた場所で次の日には子供が勉強していたり、結果的にさまざまな場所があちこちに生まれ、人間と動物の領域が、入れ替わったり、曖昧に滲ませながら暮らす空間となった。大小さまざまな空間を持つこの建物は、時間や年齢、季節によって、人間と動物が居場所を変化し、自分たちの使い方を見つけながら暮らしていくだろう。
