所在地: 岩手県 盛岡市
作品紹介
敷地は盛岡市の桜の名所であり、多くの白鳥の飛来地として有名な池のほとりに位置する。
南には池、東には公園、西側は駐車場を介して奥羽山脈が望める好立地であった。しかし、南~東側には狭いながらも通行人の多い道路がありプライバシーの確保を保ちつつ遠景をいかに望むかが課題となった。
また、盛岡市の気候を確認してみると冬は札幌と同じくらい気温が下がり雪は少なめであった、当然ながら北海道とほぼ同じ断熱仕様で夏の暑さ対策をしっかりする必要があった。
これらの敷地の特性を踏まえ、2階にリビング・ダイニング・キッチン等の主な空間を設け、池に向けて大く跳ね出しバルコニーを大きくせり出すことで、すぐ下の道路からリビングに視界が入ることをふせぎ、大きな庇で日射制御を行い、水平なラインを強調するデザインとした。
また、西側の連続的な形態の壁は駐車場からの視界制御、日射制御、奥羽山脈へ視界を飛ばす機能を持たせた。
ルイスサリバンの言う「形態は機能に従う」をこの建築では引用できたのではないかと思う。
PHOTO:Atsushi Okuyama
PHOTO:Takashi Osugi + α