所在地: 滋賀県 湖南市
延床面積: 136.4㎡
建物価格: 2000万円未満
フレームの境界線
今回のプロジェクトは、以前飲食店として利用されていたテナントを改装したカフェの計画です。
以前のテナントは面積的な広さはあったものの、空間的な圧迫感を感じました。
そこで、外にいるような開放的な要素を取り入れることにより、広がりの感じられる空間が出来ないかと考えました。
提案するカフェは、アイアンのフレームだけで外部的空間と内部的空間を構成しています。
アイアンフレームを使い、室内のカフェ空間に内部のような空間をつくることによって外を感じることができる空間をデザインしました。
フレームは開放的な空間を保ちつつ、空間をゆるやかに仕切っています。
開放的な空間には、木の鳥かごを連想させるようなアイアンのフレームを点在させることで外にいるような感覚をつくりだし、カウンター・ソファー・テーブル席とそれぞれの空間に意味を持たせています。
また、アイアンのフレームやカウンター席を、お店の軒先のようなデザインとすることで、内部でありながら外の空間を感じることが出来るような工夫を施しています。
今回コンセプトを考える上で開放感を感じながら空間を仕切る方法を考えた際に、ふと神社の鳥居の空間が思い浮かびました。
鳥居という存在は、シンボルであり、神社と他の敷地を分けてくれる役割を担っています。
神社に参る際、鳥居をくぐると別世界にやってきたような気持ちになり、開放的なのになぜか“空間が仕切られている”ように感じます。
このような感覚を、このカフェに応用してアイアンのフレームを使い、意図的につくりだした違和感のある空間が広がっています。
40坪の広いスペースに、あえてアイアンフレームで空間を分け、外を連想させるデザインをすることにより、40坪以上の広がりと開放感を感じることのできるカフェ空間となりました。
所在地: 滋賀県 湖南市
延床面積: 136.4㎡
建物価格: 2000万円未満