作品紹介

愛知県豊橋市内、次郎柿の産地で知られる緑豊かな地域に、単世帯で住まう住宅の計画。
敷地は矩形、ほぼ平坦な敷地に北東の二方向接道となる角地に位置する。農業を営む近隣には昔ながらの簡素なつくりの農業用倉庫も多くみられ、その街並みに馴染むよう切妻屋根を架けた矩形の二階建てに土庇を構えた住居の計画とし、重心が低く安定感のある外観を添えた。
土庇はアウトドア好きな家族の土間収納と直接行き来できる間取りと位置させた。暮らしの中心となる一階の洗面脱衣空間に隣接させ回遊性を持たせたLDKと二階の各居室を緑豊かな南側に配置し、接道する道路からは私事に配慮した。一階では限られた居住面積を欄間ガラスを用い空間を繋ぎ、各室の光と気配をつなぐ計画としている。
要望にあった木を感じられる計画とするため、コストバランスにも考慮し、内部の仕上げは一階天井に梁床を現しとしている。壁はラワン材が主材。開口を室内に添わせ光を強く感じる計画とはせず、ラワン材に間接的に光があたり柔らかく回る光と生まれる陰影によりやさしい室内空間を提案した。

作品データ

所在地: 愛知県 豊橋市

土地面積: 74.4㎡

延床面積: 124.91㎡

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