なじむ家

作品紹介

私たちが常日頃考えている『身体に馴染む家』。その考え方に共感くださったお施主さまが、私たちに最初にオーダーしてくださったのは、県外出身者であるお施主さまの地域に馴染みたいというお言葉でした。メールの文章には『なじむ家』にして下さい。とありました。

私たちは、周辺の住まいをじっくり観察するところから初めて、水害の多いこの地域にどう馴染ませるかをしっかり検討しました。道路から緩やかにスロープで上げた駐車場や、手前で上がる階段アプローチなど工夫を凝らし、基礎などにも止水処理なども入念に行いました。お隣の建築の高さと軒先をできるだけ揃えることを考慮し、景観を損なわない工夫もしました。

住まいのゾーニングも『静と動』に切り分けて、いくつも居場所を配置して、室内からも緑の見える心静まる空間を実現しました。ご主人の趣味であるアクアリウムの水槽も家族が集う窓辺のソファのあるリビングからベストポジションで鑑賞する事ができ、お庭の緑と相まって季節ごとに移ろう循環の世界を室内からも感じる住まいになりました。

なんといっても子供たちが走り回れる行き止まりのない動線は、ストレスフリーな生活に繋がって行く事でしょう。お引き渡しの時にお子さんが言ってくれた『みんなで遊びにきてね』という言葉が、何より体感で気に入ってもらってると感じ、私たちもとてもうれしくなりました。

家族と共に成長する『なじむ家』。数年後にまた馴染んだ姿が観れるのが私たちにとって、この上ない楽しみです。

 

PHOTO: Yousuke Harigane

 

作品集

物件

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