■ なじむ家
私たちが常日頃考えている『身体に馴染む家』。その考え方に...作品紹介
ご相談を受けてから長い期間、いろんな土地を検討されて、ようやく辿り着いたこの土地に計画が進みました。小学校にとても近い立地で生活に便利な街中の裏通りではありますが、深刻な水害地域でもありました。敷地も50坪程度と限られていたので、思い切って2階にリビングを上げる事を提案いたしました。1階部分のフロア高さも、道路面から1m以上上げることで水害からの安心を確保しました。ビルトインガレージも実現し、地盤も道路面から600mm上げました。
お施主さまは、とても味わい深い素材がお好みで、外壁も味わい深いセメント板を採用し、内装の床も屋久島の地杉を採用しました。patinaとは経年変化した姿を表し、経年変化を楽しむ素材使いをしています。また、旦那さまの趣味である自転車を楽しむ趣味室もガレージ横に設けて、とても充実した生活が送れる住まいになりました。リビングとダイニングを中庭越しに分けたのも、リビングでゆっくり家族時間を過ごすのにも繋がっています。ご家族それぞれが、お好みの居場所で過ごしながら、素材も含めたこれからの味わい深い経年変化がとても楽しみです。
PHOTO:Yousuke Harigane