所在地: 群馬県
作品紹介
幾つものアート作品や植栽が、生活の中に溶け込み、空間と調和するように計画した住宅である。アートと建築を一体として考え、各作品に応じたスケール感の空間を生活の場の中につくっている。
外形的には、閉じた殻のように内部の生活を守りつつ、その内側では多様な九つの「庭」(=外部)が広がる。部屋固有の「庭」や、連なりのある「庭」が各階に散らばり、生活を彩る。「庭」が混在した建物では、生活の幾つもの場面が外部環境と密接である。木々の揺らめきや、木漏れ日。トップライトに落ちる雨粒。水盤の波紋。直射光と壁から反射した光。
外部環境を感じつつ、住宅としてのプライバシーを保つ。外と繋がりながら閉じる。開きながら守る。囲われた中で、外部が混ざり合うような住宅が、この場所に調和すると考えた。
photo: shinya kigure