所在地: 神奈川県 横浜市
作品紹介
2020年2月に竣工した住宅です。
最初にお話を頂いた時点では敷地が決まっていなかったため、まず土地探しから始めました。施主の要望のひとつであった「眺めのいい場所」という言葉が印象的で、それを中心にして計画を進めていきました。
敷地は横浜市港南区の丘陵地の一画にある敷地で、前面道路から最大5mの高さを持つ擁壁の上にあり、西方の遠景に富士山を望むことができます。変形の狭い敷地を有効利用するために建物のボリュームを擁壁の上部に持ち出す計画としました。
一つの大きな空間の中に様々な高さの床を設定し、それぞれにリビングルーム、エントランスホール、ダイニングキッチンを配置しました。リビングに富士山に向かって大きな開口部を設け、平面の形状や方向性などを検討することで、空間のどこにいても視線がそこへ導かれるように計画しています。リビングにあるテレビ台はコンクリートスラブと一体で打設したコンクリートでつくり、窓を挟んで相対するテラスのベンチと意匠をそろえました。
Photo : 中村絵写真事務所