げんき

  • 外観:周囲のスケール感に併せヴォリュームを文節しています

  • 1階のリビング:みんなの集まれる場所です

  • カフェスペース

  • 2階のリビング:カーブした屋根の頂部から光が降り注ぐ明るい空間です

  • 軒下:雨や雪を防げる軒下空間ではバーベキューを楽しむことも可能です

  • 美容室スペース

  • 子供部屋

作品紹介

この施設は、30代の夫婦と子供の4人家族が住む家と、家主の経営する接骨院、貸しスペースとしての美容院とカフェの4つの機能から成る兼用住宅です。

このような異なる機能が集まることで、機能的な繋がりによる経営上の相乗効果や異なる目的をもって訪れた人どうしの思いがけない出会いが生まれるなど、単独用途では得られないシナジー効果を生むような建物のあり方を模索しました。

接骨院、美容院、カフェというお客さんが利用できる施設を1階にまとめ、それぞれの機能を結ぶ中央には住宅のリビングを配置しました。住宅の中でもパブリック性の高いリビングは交友関係の広い家主の友人を招き、親睦を深める場としても活躍します。美容院に来た友人とお茶をしたり、接骨院で施術中の友人の子供の面倒を見るなど、家主の家(リビング)がそれぞれの機能を結ぶハブとしても機能します。

「げんき」は第一種低層住居専用地域に位置し、周囲には住宅街が広がります。中でも子育て中のお母さんが、家から出て接骨院で体を整え、美容院でサッパリして、カフェでのんびり過ごせるような、子供と一緒に自分の時間も大切にできる、そんな子育て支援としての役割にも期待をしています。そのような地域の子育て世代の活動拠点として、兼用住宅ならではの施設がもつアットホームな公共性を目指し、住宅のリビングを中心としたプランニングとしました。

外観は各用途に応じたボリュームに分けることで、施設としての分かりやすさと各用途に応じた仕上げの違いを獲得しています。様々な用途によってできるバラバラなボリュームに、カーブした柔らかな屋根を架けることで、施設としての統一感をデザインしました。大きな庇として伸びるピロティ部分は、ベビーカーや傘などの準備スペースとしても役立ち、施設に人を迎え入れる機能を果たします。また、ピロティ部分の屋根により、2層のボリュームがもつ圧迫感をヒューマンスケールに近づけ、周辺の住宅街とのスケール感の調和を図ります。

住宅を中心とすることで、運営する個人の顔が見える公共性の新たなモデルとして、地域に根差し親しまれていくことを期待しています。

作品データ

所在地: 青森県 十和田市

土地面積: 276.73㎡

延床面積: 190.45㎡

土地の形状: 平地

建物価格: 4000~4999万円

施工会社: 有限会社松田工務店

作品集

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