澄川の舞台

作品紹介

築20年ほどの木賃アパートの2部屋を解体して1つの住戸にするリノベーションプロジェクトである。
依頼を受けて現場を見ると解体されており、広さが約38㎡・天井高が3500mmのスケルトンワンルームであった。
既存建物には想定されていない高さに線を引く様にフロアの半分以上を覆い尽くすほど大きな舞台を挿入した。ラインの高さはCH=1400で既存窓を横断する様に、上下階を作り出した。舞台の梁成を抑えるために既成の鋼製束を並べてスパンを小さくした。その結果下階には鋼製束の森が広がることになった。
上階はタイトな天井高のワンルームで、普通の出窓だった既存窓は縁側の様に変化した。そして、窓や吹き抜けが視線を下に誘導する重心の低い不思議なスケール感を持った空間となった。

 

Photo : 佐々木育弥

作品データ

所在地: 北海道 札幌市

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