白鳥町の家 / 和モダンな平屋の住まい

作品紹介

白鳥町の家は、三角形に近い変形地に建つ、平屋の住まいです。敷地形状にあわせながら、光や風、そして人の気配が自然に通り抜けるような空間をめざしました。
このホームページをご覧になったクライアントさんが、「この設計者なら、自分たちの声を大切にしてくれそう」と感じて、相談に来てくださいました。

ご希望は、入江のようにひらかれながらも、包み込まれるような安心感のある空間。そして、映画『モリのいる場所』のように、庭からふとご近所や友人が訪れる、自然なつながりが感じられる住まいが理想とのことでした。
打ち合わせでは、最近読んだ本や映画、YouTubeの話題など、さまざまな会話を交わしました。パッシブハウスや昔ながらの石場建ての住宅に関心を寄せておられ、『二百年もつ家がほしい』(伊藤勝著)や、松尾設計室の動画なども話題に。ときには、私よりも建築に詳しいこともあり、対話を重ねる中で設計の方向性が少しずつ形づくられていきました。


印象深かったのは、『建築家は住まいの何を設計しているのか』(藤山和久著)で紹介されている、建築家・吉村順三さんの言葉です。
「この人はこの家のどこを設計したのかな?と思われるような設計が、いちばんいい設計なんだ。」
設計者の意図が前面に出るのではなく、住まい手の暮らしにすっと馴染む空間。そんな住まいのあり方に、私自身も共感しています。
また、日土小学校を設計した村松正恒さんの言葉も、いつも心にあります。

「山深く、人知れず咲く清楚な花一輪、立ち去りがたい、そんな建築が創れたらとの想い。簡素で自然で静寂で、望めるものなら凛とした気品が漂うことを願っています。」派手さではなく、静かで自然な佇まい。住む人の心に寄り添う家。
『白鳥町の家』もまた、そんな想いを込めて設計しました。暮らしにそっと寄り添い、穏やかな時間が流れる場所となることを願っています。

作品データ

所在地: 愛知県 豊川市

土地面積: 282.21㎡

延床面積: 88.97㎡

作品集

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