所在地: 北海道 函館市
延床面積: 552㎡
土地の形状: 平地
環境に相即するファサード
木造2階建、築30年を経た飲食店ファサードのリノベーションである。敷地は函館市内の自動車教習所に面しており、クライアントからは際立つファサードでありながらも、気軽に入れるカジュアルさが同時に求められた。要望に対し、既存本体に構造的な負担をかけることは避け、周辺に自立した鉄骨フレームを建て、ステンレス製パネルと木製ルーバーにより本体を囲い込む提案が採用された。三角形の孔がグラデーショナルに穿たれたステンレスパネルは、内外の環境をグラデーショナルに連続させ、移ろう空の様相をぼんやりと映し込む。一見ランダムにもみえる木製ルーバーは、鉄骨下地を隠ぺいするよう配置され、来客を店内へと誘導する。新しく生まれ変わったファサードは、対照的な二種の素材の併用により、閑散とした周辺環境を触発すると同時に、自然の気配を身にまとい来客を暖かく迎え入れる。内部は2階のオープンキッチンを中心に改修している。
JCD北海道支部デザインアワード2014 優秀賞
掲載誌/商店建築 2014年12月号
所在地: 北海道 函館市
延床面積: 552㎡
土地の形状: 平地