所在地: 愛知県 愛西市
土地面積: 488.23㎡
延床面積: 185.1㎡
土地の形状: 平地
施工会社: 渡邊工務店
愛知県の西、愛西市に建つ、夫婦と子供3人のための住宅である。母屋の敷地と隣接する広い所有地の一角に計画された。
鉄骨造3階建ての9グリッド、約8.2メートルキューブをメインヴォリュームとする。そのヴォリュームを母屋や既存の庭との関係に配慮した上で、南北軸に合わせて配置し、前面道路との余白にエントランスやポーチ、基壇から拡張されたアプローチ階段や駐車スペースをつくり、敷地境界との余白にいくつかの新たな庭を構築した建築である。
このキュービックなヴォリュームの中には、完全に内部化された空間の外側に、大きな半外部空間が3つ内包されている。内側のアルミサッシと外側の半透明のポリカーボネイト折れ戸建具の開閉により、内と外の環境が可変的となり、フレキシブルな空間利用を可能にする中間領域である。1階はリビングダイニングの延長として既存から連続した庭と直接的に関係をもつ場所、2階は1階から断面的な繋がりをもち母屋や敷地内のたくさんの樹木を一望する場所、3階は周辺環境の上部から遠方の風景を享受する場所となる。これらの半外部空間は開口部としてまわりの事物への触手としての役割はもちろんのこと、厚みをもった空気層として、柔らかな光や風を導き入れると同時に熱環境などの調整装置としての役割にも期待している。
ところで、外装の仕上げとしてガルバリウム鋼板やポリカーボネイトの波板が採用されたのは、この地域の住宅や倉庫、工場などで数多く使用されている金属板やトタンなどの素材との応答である。外構で使用される庭石やブロック塀もまた同様に、インダストリアル・ヴァナキュラーとしての考察の結果であった。
所在地: 愛知県 愛西市
土地面積: 488.23㎡
延床面積: 185.1㎡
土地の形状: 平地
施工会社: 渡邊工務店