アトリエのある二子玉川の住まい｜建築設計事務所作品

明野設計室一級建築士事務所
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アトリエのある二子玉川の住まい

アトリエのある二子玉川の住まい

アトリエを持つ住まいであることが、外からも視覚的に認識できるように外壁を本体の左官仕上とは切り替えて板張りとした。この板材は準防火地域でも使用可能な認定品で、経年変化を楽しめる素材。斜めに切れた壁に沿って玄関へ。
玄関框正面のガラスの向こうは、当面はお子さんのプレイスペースとして使う予定のヌック。その先にデッキが見える。
キッチンカウンターから玄関方向を見る。廊下の向こうにつながる部屋がアトリエ。可愛らしい三角の開口部をくぐって入るヌック。一段あがっていて、その懐を利用して作った引き出しにはお昼寝用ブランケットを収納している。
デッキからアトリエを見る。夏場のプールや創作活動を想定し、水場も設置。デッキの広さは約10㎡弱。緩やかな傾斜地の為、デッキ下の地面までは1.4ⅿ程度ある。
居間食堂台所。アクセントは古レンガで作ったキッチンのカウンター。このレンガは欧州のお城等で実際に使われていたもので、存在感ある仕上げ。
水場と本棚を設えたアトリエ。デッキを挟んで向こうに居間が見える。そしてさらに向こうのデッキまで見える、奥行きを感じる場所。
寝室　壁際のカウンターの高さは、IT企業で働くご主人推奨の90センチ。

作品紹介

静かな住宅街に位置する敷地とは言え、都内の便利な場所とあって、ほどほどに住宅の立て込んだ地域でした。
窓を開け、視線や風を通して光を取り入れる為には、隣家の大きな窓と「正対」することを避け、
周囲の建物の合間をぬった位置に開口をとってゆく必要がありました。
そこで、効果的な位置に複数の窪みを設けて隣地との距離を確保し、窓の向きをコントロールしました。
その結果、朝起きてから陽が沈むまで、さまざまな方位に向けたどこかの窓から光が差し込み、風が抜ける空間が実現しました。

物を作ることは特別なことではなく日常とおっしゃていたお施主さん。
刻々と変わりゆく陽射しと壁に映る影、窓から見える樹々の変化が、創作意欲を刺激してくれることを願っています。