所在地: 東京都 武蔵野市
作品紹介
賑わいのある商店街からほど近い住宅地に建つ、オーナー住戸+賃貸3戸の長屋。
住宅地に立地するため、周囲に合わせて全体が1軒の家のような形状にしました。
(長屋という建物形式に法規上必要な)上空まで空いている各戸へのアプローチ通路を建物両側に設け、各住戸をその空地に面して小さな部屋が集積するようにして配置されています。
その結果外観は周囲への圧迫感が軽減され、内部は小さな部屋(階段室・バルコニーも!)が連続することで、部屋ごとに違う場所をつくりながらも住戸に一体感をもたらし、奥行き感が生み出されています。
つながっている全ての部屋は(引戸開放により)、階段室を経由して住戸全体に通風や空調が行き渡るようになっており、特にオーナー住戸では夏季は下階から階段室を通って上昇した熱気を、3階のキッチン付近上部に設けた窓と換気扇を開放して逃がし、冬は階段室の上部に設けたファンにより暖気を住宅全体に循環させます。風がスムーズに動くように窓の開き方や室内の壁に開口を設けるなど建物全体に工夫を施し、機械空調を軽減する効果をつくり出しています。