所在地: 大阪府
作品紹介
打ち合わせで、建て替え前のご自宅に伺ったときのこと。
続き間で一室のように住まわれている平屋の住宅のなかで、3人のお子さんが元気に遊び回っており、ご両親がその様子を眺めているという素敵なひと時がありました。
どこからでも子供たちの様子がうかがえる住宅。新居もそんな家族のつながりを保ちたいと思いました。 敷地は間口約6mの密集した住宅地。北側は道路と接していましたが、その他三方は建物に囲まれ、周囲からの採光や通風は期待し難い環境でした。また、敷地の北側も道路際は駐車と駐輪のスペースとすることが求められました。
そのような厳しい環境において、南側の外部テラスと建物中央に吹き抜けを設けることで、住宅全体を明るく風通しのよいものにしています。階段室を兼ねたその吹き抜けを中心に各部屋が緩やかにつながるように配置し、もともと住まれていた平屋の住宅のように、家族の気配を感じられるものになっています。
photo: 河田弘樹(内観) 冨田英次(外観)