所在地: 岐阜県 各務原市
土地面積: 419.47㎡
延床面積: 106.2㎡
土地の形状: 傾斜地
鵜沼の家は、自邸です。
濃尾平野の最北端。平野が終わり、ちょうど山地に切り替わる段差のある敷地に建っています。
北側道路(主要道路)と南側道路に挟まれた敷地であり、その高低差は3.4m程度あります。敷地の地盤は北側道路から2.4m程度下がっており、その高さをそのまま建物が建つ地盤の高さとしました。
平面の形は正方形をしています。その正方形を敷地に対して45°傾けています。これは、主要道路から直接覗かれない面が2面取れる事が大きな理由です。またこの傾きによって、正面から見ると軒がより長く出る、アプローチの角度を建物に対して斜めに取る事ができる、角の開いた解放感を得る事ができる、隣家との目線を外す事ができる等、様々な利点が得られました。
敷地の高低差を利用して、アプローチは2階からとっています。主要道路からは平屋のように見せることによってプロポーションを引き締め、アプローチを橋とする事で、来訪者に緊張感を与え玄関までの距離がより長く感じられる効果も期待しました。階段を使わず2階へ直接行ける事で、階段の上り下りの煩わしさもなくなります。
建物の構造はコンクリートと木の混構造です。それらの構造材に仕上げを張らず、コンクリートと木をそのまま仕上げ材としています。そうすることで建物が本来持つ力強さを感じる事ができます。
プランはコストと、家族4人+アトリエのある最低限の広さを考え、正方形の一辺の長さを7.2mとしました。一番気持ち良さそうな場所をダイニングの位置と決めると、その他の配置は素直に決まっていきました。回遊性があり、寝る事以外はすべて2階で生活できる様に計画しました。
また、素材は経年変化を受け入れられる物を多用しました。コンクリート、無垢材、真鍮、石といった時が経ち味の出てくる物を使用しています。
南に広がる田園風景により成り立つこの建物は、その景色を壊さず、ずっと昔からあったような建物になっていく事を願って設計しました。
■構造 混構造(RC造+木造)2階建
所在地: 岐阜県 各務原市
土地面積: 419.47㎡
延床面積: 106.2㎡
土地の形状: 傾斜地