カラマツ書庫の家 (耐震・断熱改修)

  • 既存タイルを残した外観。出窓はガルバリウム鋼板。

  • 壁天井と書棚の素材は共にカラマツ。光を拡散する白壁で余白を残す。

  • 冬は冷たくなりがちな堅木の床(ナラムク材)でも、温水床暖房を設け暖かく過ごせる。

  • 引戸の開閉により空気の動きをコントロール。上階は物干スペースに。既存引戸の枠を転用した。

  • 鏡の背後にはキッチン収納を造作。

  • 鏡の背後にはキッチン収納を造作。

  • キッチン収納にもカラマツの三層パネルを使用。ミニテーブルはメラミン貼。

作品紹介

「本棚が欲しい」という要望から始まった計画です。
–改修前の課題–
 · 大量の本の収納
 · 昼間も蛍光灯を付けずには居られない居間
 · 書斎と居間の床の段差をなくしたい
 · 住まい手が抱いていた大地震への不安
 · 冬場、とても寒い

 

住まい手は教職を退官した女性。30年前の建売り住宅を思い切って

改修し、住み慣れた地域に暮らし続ける為の依頼でした。

 

1階の書斎と居間をワンルームにまとめ、床もフラットに。内壁を

撤去する範囲を、長く過ごすワンルームとその2階部分に限定し、

居住環境と共に耐震・断熱の性能面で底上げする提案としました。

 

床壁天井の断熱材は入れ替え、防犯も考慮し不要な開口部を

整理しつつ、古いアルミサッシを断熱仕様のサッシに交換して

います。耐震診断のチェックをしてみると間口方向の壁が

圧倒的に不足していたことから 、あらたに耐力壁を設け、

金物による補強も行いました。

 

この部屋で一日の大半を過ごす住まい手が、時間の変化を

感じられるようにと提案した吹抜は、夏は通風、冬は2階を

暖める煙突の役割を兼ね、何より「気分がせいせいする」と

好評であったのは嬉しいことでした。

作品データ

所在地: 北海道 札幌市

延床面積: 80.19㎡

作品集

物件

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