玉野台の家-たまのだいのいえ-

作品紹介

閑静な住宅地にある敷地は東西にやや長く、南側と北側の2つの道路に面し、北側道路の方が1.5mほど高い状況でした。その高低差を活用し床の高さを1層の半分ずらしたスキップフロアとしました。これにより各フロアが緩やかに繋がり、家全体の一体感を強めています。

「V型屋根」とすることにより、直下のLDKの開放感と冬の採光を確保しつつ、太陽光パネルは南傾斜とすることができました。また、同時にパネルを目立たせない景観配慮にも繋がっています。

この住宅は環境工学の研究技術としての「季節間蓄熱利用システム」を住宅に実用化させた初めての事例です。熱は地下の水槽に貯められます。夏に貯めた熱を冬に使い、冬に貯めた冷たさを夏に使うシステムです。例えば夏のエアコンの廃熱は通常のように室外機から外へ放出するのではなく、水槽に貯めるシステムになっています。

明るく開放感のあるLDK、天然木で覆われたオーディオルーム、眺めのよい芝生のテラス、空を楽しむデッキの露天風呂、目に触れるのは生活を楽しむための空間です。温熱環境の快適性は最先端の技術がその一端を大きく担っていますが、その装置類は目に触れないようにし、住宅としての心地よさを大切に扱いました。

PHOTO:車田写真事務所

作品データ

所在地: 愛知県 春日井市玉野台

延床面積: 369.41㎡

施工会社: オオタ建設、閑林工業

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