所在地: 愛知県 半
延床面積: 163.99㎡
施工会社: Dウッドホーム
周辺環境との静かな関係
愛知県半田市に計画された住宅。
区画整理により道路や集合住宅、商業施設が新設され現在進⾏形で変化が目まぐるしい地域と、小さな町工場や住宅が並ぶ30年来区画の変わらない地域。それらのちょうど中間くらいに今回の敷地は位置する。
田んぼが残る敷地の北側には玄関や水回り群を、隣地に施主のお姉さまが住まわれている南側には寝室や子供室などの個室群を配置し、その2つの部屋群のあいだにリビングルームと中庭を設けるシンプルな構成とした。それらを木製引⼾で仕切ることにより将来の変化とその再編に強度を持って対応できるのではないか考えた。
また、両側に耐⼒壁の多い領域で開放的な空間を挟みこむという構成は構造的にも安定する。⻄側の前面道路は幅員12mで幹線道路の抜け道として自動⾞の交通量が比較的多く、小学校の近隣であるため朝と夕方には登下校の人通りも多い。また現在も開発が進んでいるので近隣住⺠の構成も不安定である。そこで、⻄側ファサードに16枚のスリガラスを屏風状に⽴ていった。このガラス屏風は、プライバシーを程よく守りながら、光だけでなく風も通すように一枚一枚に角度を与えて、前後に20mmの隙間ができるような凹凸のあるディテールとした。
光の拡散に奥⾏を与え、夕方から夜にかけては⾏燈のような明るさを周辺に提供する。時間や天候によって多様に表情を変える。暮らしと周辺環境の調停を担う。周辺環境とつながりながらも、落ち着いた生活を守る。
むやみに開きすぎず、かといって閉じるでもない。静かな意思で周辺環境とつながる暮らしのあり方を提案したいと考えた。
所在地: 愛知県 半
延床面積: 163.99㎡
施工会社: Dウッドホーム