所在地: 京都府
作品紹介
敷地の下鴨北園町は、京都の社寺では最も古い部類に入る下鴨神社の北部に位置し、現状建築に入居する飲食店やファッショナブルな商店などが入居する飲食店やファッショナブルな商店などが並ぶ風光明媚な街並みであり、成熟した文化を感じさせてくれる地域である。
本計画では、敷地東側に比叡山があり、その風景を取り入れるように計画を進めた。
また周囲は住宅が密集しているので、周囲に開くことはせず充実した内部空間とし、現代アートが栄える真っ白な内装デザインをコンセプトとした。
外観は水平にのびる木製板の上に白いキューブを乗せた浮遊感のある形とした。そこに突出したL型フレームを象徴的に組み入れた。
木製板部分にはガレージ扉、勝手口扉、玄関ポーチへの扉と様々な入口として要素が詰まっていながらも、一体的なデザインを生み出すことができた。
1階の木製板を明けると、ルーバーからほのかに光が入る薄暗いポーチ空間となっており、玄関扉を明けると先程の空間とは一変したトップライト光が落ちる大きな吹き抜け空間の玄関が来客を迎えてくれる。その空間を抜けるとゆったりしたアートを楽しめるLDKが広がる。西側の開口はあえて高さを抑えつつテラスとの一体感を損なわないよう配慮した。その分、吹き抜けを介して上部から多くの光を取り込み明るく広々とした空間となっている。
2階はご家族専用の空間となっており、2ndリビングを中心に動線重視の間取り形成となっている。
また東の方角にそびえる比叡山を切り取ることができ、道路からの視線はカットできるような開口計画とした。
ご家族の時の流れと共に安らぎと憩いのある至福の人生を楽しみ、この建築・風景と共に時を重ね、記憶が積み重なっていくことであろう。