■ HOUSE OF HOUSE
本計画地は明石市大蔵中町に位置して...作品紹介
敷地は神戸市西部六甲山系西端に位置し、北にのびる山並みと南に広がる大阪湾との間にある。須磨の名は古くは源氏物語にも登場する由緒ある地域で、近年は関西圏の近郊住宅地という側面も持つ地域である。
当該計画地は駅前の幹線道路から標高約40mの高台にある。周囲は隣地住宅に囲まれているが、南面の眺望は開けており、大阪湾を見渡せるすばらしい景色が広がる。
外観は表情豊かなモルタル撥ね付け仕上げとし、以前からこの地にあったかのようなバナキュラーな雰囲気を醸し出し、さらに杉板コンクリート打放し塀ややわかな樹形の樹木を配して、街並みに自然な豊かさとゆとりを与えている。
1階は元々段差のある敷地であったことから見晴らしやガレージからのアクセスを考え、南側と北側で80cmの段差を生かした計画とした。低い南側には玄関・和室・収納・水廻りと芝生庭・水盤を配置し、高い側にあるLDK・書斎・道路とのバッファーゾーンとして機能させ、プライバシーを確保しつつ南面の大開口からの眺望を獲得した場となっている。またリビングにはハンギングソファを吊ったりクライミングウォールを設け、遊び心のある場ともなっている。
2階は仕事室・子供室・主寝室などの個室を中心に配置しながら、吹抜けを介して下段とつながり、家族の気配が感じられる構成となっている。