狭山NM邸

作品紹介

80坪を超える敷地に50坪超の2階建の立派な御自宅がありました。しかし、お子様方が独立され、ご夫婦のお二人住まいでは、部屋数ばかり多く、むしろ使いにくい状態になっていました。
当初はリフォームも検討されましたが、2階建を平屋にするのはお金がかかるわりには、理想的な形状にはなりません。一度スッキリさせたいというご意向により、建替えという選択肢になりました。

 

平屋の一番の良さは庭とのつながりです。建物を北側に寄せ庭を出来るだけ確保。冬の日照確保にも有利です。家の中のメインの居場所であるLDKとお二人の個室を全て庭側に配置。平屋は空間が単調になりがちなので、家の中央部、リビングの北側には坪庭を設け、玄関、和室(客間)、浴室が坪庭を囲むようにしました。

 

奥様がチェロを奏でる音楽室は防音の意味からも水回りを挟んで北側に配置。壁も開口部も全て二重構造になっていますが、防音室にありがちな閉塞感のある部屋ではなく、日常でも快適な全てが手作りの防音室となっています。

内、外部とも木をふんだんに使用し、構造は杉の現し。外壁は杉板。床はナラ、浴室はヒノキなど、木の種類も適材適所で変えており、「木の競演」が見られる正真正銘の木の家です。

開口部が多いので温熱最優先の設計ではないですが(UA値=0.70)、庇や障子の効果もあり、床暖房もあるのにもかかわらず、実際の消費エネルギーは基準値の半分程度とかなり低く押さえられています。単に数字を追い求めるだけでない真に居心地の良い住まいです。

作品データ

所在地: 埼玉県 狭山市

土地面積: 270㎡

延床面積: 112㎡

施工会社: 笹森工務店

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