土地面積: 79.4㎡
延床面積: 93.14㎡
お施主様は木に想い入れがあり、希望される木を用いながら、機能的で生活しやすい住まいにすることがコンセプトでした。そのため、大黒柱や列柱、大梁、各種床材、各収納の天板など、あらゆる部位の木材は、木の材寸や性質、状態によって選んでいきました。木をいかに最大限活かせるかという観点から、設計を進めたことがポイントです。
また、どちらかというと狭小といえる敷地に、大きな広がりと解放感を持たせることが重要でした。三方が囲まれた住宅密集地でしたが、唯一南側だけは道路かつその向こうに公園があり開けた環境です。そこで最も開放的で眺望もよい2階南側をLDKとして、住まいの核としました。この南側壁面すべてに構造の柱梁のフレームが木組みされ、吹抜けを介して軒桁まで伸び上がっていきます。各部屋やバルコニーは一体となるようつなげ、公園を借景して大きな広がりある空間としました。
家づくりに参加してみたいというご要望もあり、ご家族で自然素材の珪藻土塗りや建具の塗装、木挽きなども行いました。モノをつくる楽しさや体験も、住まいにより豊かな意味をもたらせるものになると思います。
土地面積: 79.4㎡
延床面積: 93.14㎡