所在地: 三重県 松坂市
延床面積: 132.63㎡
近鉄名古屋線と近鉄大阪線が交差する伊勢中川駅の駅前は数年前より田畑から住宅地に大きく変わっていった地域で、敷地は新しく出来た新興住宅地と旧住宅地のエッジに位置した三角形の残余空間です。南側には公園、東側は畑、北側は田んぼ、西側は交通量の多い道路と敷地周囲は空地であったため、三角形敷地を活かしてランド・マークになるような彫刻的な建築を作りたいと考えました。
不特定多数の人が集まる公園が南側にあり、見られないようにしてほしいという要望でした。そこで、建築物のボリュームを敷地形状を活かした「く」の字型とすることで囲まれた中庭的空間を作り出し、中庭側に大開口を設けました。次に総二階まで立ち上げたボリュームを公園のある南側から斜めに削り取ることで、中庭と北側ボリュームに採光を届けるようにしつつ、公園から見たときの建築ボリュームを抑えるよう配慮しています。内部は「く」の字の曲がる部分に吹抜を設置し、家族全体が緩やかに繋がるようにしました。
見る場所によって全く形を変える「く」の字型住宅の中で、中庭と吹抜を介して1階と2階、内と外が溶け合っていく住宅となることを期待しています。
PHOTO:ToLoLo studio
所在地: 三重県 松坂市
延床面積: 132.63㎡