所在地: 大阪府 高槻市
土地面積: 164.21㎡
延床面積: 125.67㎡
新築
建主と共に初めてこの敷地を訪れた時には、道路から1mほど上がった宅地に、丘陵地に広がるこの郊外住宅地を開発し始めた初期のころのものと思しき、いくぶん年季の入った平屋の家が残されていました。
<考えたこと>
■「原っぱ」のように子どもたちが走り回れる間取り
周囲には、建て替えられて新しくなった家に混じってまだそのような家がぽつぽつと残っており、かつての広い宅地割りやゆとりのある道路幅とも相まって、街並みに独特の「抜け感」のようなものを与えていました。
また北側の隣地はまさに「原っぱ」という感じの空き地となっていて、そこを走り回る建主のお子さんたちの元気な様子を見ているうちに、そのような広々とした外部環境のイメージをうまく建物の中まで引き込んで、3人兄妹が走り回って遊び倒してくれるような大らかな家を作れないかと考えるようになりました。
■敷地の高低差を活かしたスキップフロア
そのための仕掛けとして、丘陵地の地勢を感じさせる敷地内の高低差をそのまま素直に表したスキップフロアを空間構成の基本としました。生活と動線の中心にまず大きな階段を設け、それぞれの居場所がルーズに繋がる大きな空間をひとつ作っています。同時に玄関先から家の一番奥の居間に至るまで床仕上げをすべてモルタル打ちとして、外部に居るような大らかな印象を下支えしています。
■家族の距離感を調整する多様な居場所
その大きな空間に、それぞれ違う特徴をもつ個室群が取りついてくることでこの家の全体像ができあがります。その間に設けられた中庭にも敷地の高低差を残すことで、個室群の適切な距離感を保ちつつ各室と中庭との関係性に変化をつけて、多様な居場所をつくりだすことを心がけました。
所在地: 大阪府 高槻市
土地面積: 164.21㎡
延床面積: 125.67㎡