気持ちもスペースも広々ゆったり暮らしたい 田舎育ちの夫と都会育ちの妻。
そんな二人が建てたのは、やわらかな緑に囲まれた凛とした佇まいの平屋建てのウィークエンドハウスでした。
都内から東京湾アクアラインを経て車で1時間ほど。房総半島の緑眩しいキャンプサイトの一角にS邸はあります。木々に囲まれたアプローチから現れるのは、グレイッシュな色調と大きく水平に伸びた軒のシャープさがモダンな家。くっきりとした輪郭が印象的な平屋建ては、緑に包まれてそのスタイルの美しさがさらに際立ちます。
迎えてくれたのはSさんご夫妻。リビングに足を踏み入れると、一面のガラス窓から手入れの行き届いた庭が広がり、まるで緑の中に暮らしているような錯覚すら覚えます。アッシュグレイの床、黒い薪ストーブ、白い壁とやわらかな光を通すシェイド、グレイのソファ、アイアンのオブジェなど、外観同様グレイに統一され、シックで透明感のあるインテリアに目を奪われます。リビング脇には、ガラスの引き戸で室内からアクセスできるインナーテラス、そこから屋外テラスと焚き火ができるファイアーピットのある庭へとつながります。「自宅はここから車で30分。金曜の夜仕事が終わるとここへ移動して週末を過ごします。そして月曜の朝に直接職場へ向かう。ほぼ毎週です」とご主人。
「自宅は“日常”だけど、ここは“非日常”。ここには生活に必要なものではなく、シンプルに好きなものだけ置くようにしています」。