自宅で革張りタイプのものを使用している。
軽くて座り心地もよくプロポーションがきれい。
デザインと機能のバランスに優れています。
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【スーパーレジェーラ チェア|カッシーナ】指1本で持ち上げられる椅子
イタリア語で“超軽量”の意味を持つカッシーナの椅子「SUPERLEGGERA(スーパーレジェーラ)」。イタリアモダンの巨匠、ジオ・ポンティによって、軽さ、椅子としての機能、そして美を極限まで追求した作品として、5年の歳月をかけて開発されました。1957年の誕生以来、世界から愛され続けている名作椅子のひとつです。
その重さ1700g。軽くあるために生まれたこの椅子の美しさは、一切の無駄をそぎ落としたミニマリズムによって作りだされたものです。ほっそりとした軽やかさの中に、優れたデザインの持つ圧倒的な存在感が見て取れます。
当時の広告に、子どもが指一本でスーパーレジェーラを持ち上げる写真を採用し、その軽さを世間へと知らしめる一方、カッシーナの本社3階の窓から放り投げるデモンストレーションを行い、椅子としての強靭さを証明したといいます。
「“憧れの一脚”と言ってくださる建築家やデザインのプロの方が多い椅子です。ダイニングチェアとしてはもちろん、ちょっとしたスペースに一脚だけ置いても美しく映えます」とカッシーナ・イクスシー広報の南野浄香さん。
軽さへの飽くなき追求が生んだ傑作
「ジオ・ポンティは軽さを追求したかったんです」と南野さんは言います。「軽量化と強度を共存させるために、フレームは三角形に削り極限まで細く仕上げています。強くしなりのあるアッシュ材(トネリコ)を使用。座面には籐を直接フレームに編み込み、さらなる軽量化を図っています」。持ち上げた軽さに驚かされるだけでなく、安心感のある座り心地にさらなる感動を覚えます。
「見た目が華奢で繊細なので、みなさん恐る恐る座られますが(笑)、とても強い椅子です。デザインがどんなにすばらしくても、それを具現化して強度を持たせた製品として発表するには、職人の熟練の技、知識や経験が必要。ジオ・ポンティとカッシーナの職人のコラボレーションによって生みだされたのがこの作品です」。
細部までのこだわりが特別感を作る
究極の軽さを求めた結果としてデザイン性が高く評価された理由に、南野さんは少し考えてから「過剰をそぎ落とすため、細部まで作りこんだデザインから生まれる特別感かもしれませんね」と一言ずつ確かめるように答えてくれました。
思わず目を奪われる繊細な座の籐は、職人による手編みによるもの。「野暮になりがちな天然素材をここまでシャープに仕上げている。これもデザインの力だと思います」。ベージュからあめ色に変わっていく経年変化も、自然素材ならではの楽しみです。また、現代のライフスタイルに合わせた革張りモデルも数年前に登場。ファブリックのカバリングも選べ、フレームの色とのコンビネーションを楽しめます。
マラルンガソファがくれる幸福感
もうひとつ、カッシーナのソファの代名詞といえる「マラルンガソファ」を紹介します。イタリアンデザインの基盤を作ったヴィコ・マジストレッティによる、1973年に発表されて以来のベストセラーです。
「何年も前にどこかで座ったときの心地良さが忘れられなかった、と来店されたお客さまもいらっしゃいました」。時を経ても褪せない幸せをくれるこのソファは、シートごとに背もたれがローバックとハイバックの二通りに動かせて、その構造は自転車のチェーンを応用したものだとか。柔らかさと弾力性が複雑に組み合わされたシートに包みこまれると、言葉にできないような幸福感が押し寄せます。