プロの住宅レシピ リノベで叶えた家族団らん!鉄骨構造を生かしたLDK

酒井建築計画事務所
酒井 宏文

元々食品スーパーだった1階店舗部分を家族が団らんできるLDKへ。

LDKの中に居場所も確保し、それらを緩やかに区切ることで家族が自然と集まる空間となった。

旧商品搬入口。上部に既存の大きな庇があり光を遮っていた。

庇は光を通す素材に換えることで、さらに明るい室内へ。

4人家族が住むこちらの鉄骨造の住まいは、以前食品スーパーを営んでおり、1階が店舗、2階が住居スペースでした。お施主様がご高齢になり、今回のリノベーションでは使っていなかった1階を家族が団らんできるリビングを中心とした住居にすることを望まれました。
1階にLDKを設けることで、最も心配されたのは光の取り込みでした。周囲に住宅が建て込み、特に冬場は直射日光がほとんど入らない環境。さらに、南外壁面には旧商品搬入口の上部に既存の大きな庇があり光を遮っていました。室内に光を効果的に取り込むための工夫がリノベーションの大きなポイントとなりました。通常、窓際の大きい柱に沿って間仕切りを作りますが、そうするとLDKが小さく、ウナギの寝床のような奥行きの深い空間となり、部屋の奥にまで光が入りません。そこで、鉄骨造であることを生かし、LDKの両サイドの壁を曲線で作ることで、LDKと隣室の面積を調整しながら、LDKの南側に広い窓も取れる設計としています。
さらに、壁には本漆喰を採用することで、窓から取り入れた光が壁に柔らかく反射しながら部屋の奥まで届きます。加えて、日差しを遮る庇は光を通す素材に換えることで、さらに明るい空間が実現しました。
また、家族それぞれの居場所も確保していますが、それらを緩やかに区切ることで、自然と会話が生まれる空間を作りました。
大胆なデザインで明るさが生まれ、家族が団らんできるリビングとなりました。 

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