プロの住宅レシピ どこでも寝そべることができる!床に近い暮らし
織田ゆりか
東京の閑静な住宅街にあるヴィンテージマンションの1室。限られた空間を活かすため、2LDKの壁を取り除き、キッチンとサニタリーを中心にした回廊型のプランへリノベーションしました。
ゆるやかにつながるワンルームの空間に広がるのは、家族の暮らしに優しく寄り添う柔らかな印象のカーペット。家のどこでも気持ちよく過ごせる「床に近い暮らし」を目指しました。水回り以外のすべての床に採用したウールカーペットは、古い建物でも足元からの冷えを感じさせることがなく、下の階への音を響きにくくする効果も。北側には小上がりを設け、本来なら通行するだけの廊下も含めて多目的なスペースとして活躍します。
ダイニングでは、高さを抑えた家具を取り入れ、床に座る人と目線が合いやすいよう工夫しました。
包み込むような温かみのある快適な床の上でごろんと一息。家族それぞれがのびのびと過ごせる空間が生まれました。