プロの住宅レシピ 浮遊感ある階段が小さな敷地に広がりをもたらす
佐藤 陽・馬場亮平・和田彦丸
都内の小さな敷地に立つこの住まい。わずか16坪という敷地ながら、住まいの中には広々した空間が広がります。
垂直方向へ容積を確保できるという土地の条件を活かし、垂直方向の高さを活用する設計に。
北側の2層と南側の3層の高さをずらし配置。この南北のズレた床を浮遊感のある階段で繋げることで、寝室、アトリエ、土間、居間、ダイニングルームの5つの部屋が誕生しました。軽やかなシースルーの階段で各階を繋げ、敷地の小ささを感じさせない広がりのある空間が完成。寝室は障子、アトリエはモールガラス框戸、居間は大きな腰窓というように各室の機能に合わせて開口部をデザイン。そうすることで隣合う部屋と適度な距離感を保ちながらも、繋がりをもたらしています。
小さな敷地と土地の条件を十分に活かしたアイデアで、家族が心地よく暮らす住まいが完成しました。