プロの住宅レシピ 新旧の素材がつながる、心地良いキッチン

Architectural design 家吉
若山 勉

壁付けのL型キッチンで広々としたLDKへ。

キッチンの窓をから取り込んだ光と緑は、リビングにまで広がる。

以前の住まいから引き継いだ古い収納棚。

見せる収納棚には1つ1つ丁寧に選んだ食器やインテリアが並ぶ。

LDKから土間、テラス、屋外へとグラデーションのように空間がつながる。

こちらのLDKは、リビングにオープンなL型キッチンを中心に据えたデザインで、光と緑を取り入れる工夫や古い家具の活用により、温かみのある空間となりました。
「リビングに向けてオープンなキッチンにしたい」というご希望から、壁付けでリビングに開いたL型キッチンを採用しました。当初は造作キッチンを検討していましたが、予算の都合で断念。そこで、木製のミニマルな既製品キッチンに造作のカウンターを組み合わせることで、コストを抑えながらも、デザインと機能性を妥協することなく、既製品らしさを感じさせない仕上がりを実現しましたにしました。
壁付けのキッチンは、作業中の視線が壁に向くため、窓を設けて光や緑を取り込むことで、少しでも快適に料理ができるようにしています。
また、家の雰囲気を大切にするため、昔から使われていた古い収納棚をキッチン収納としてそのまま取り入れました。この収納棚は単なる収納としてだけでなく、インテリアとしての存在感も発揮しています。
同じ空間に古いものと新しいものが混在する際に違和感が出ないよう、それぞれの素材感が繋がるよう配慮することで、空間に調和と心地よさが生まれます。さらに、お施主様がひとつずつ丁寧に選び集めたインテリアや小物が並ぶことで、生活感を感じさせない、洗練された雰囲気が完成しました。

Photo : 若山 勉

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若山 勉

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