プロの住宅レシピ 瀬戸内海を一望する、傾斜地に佇む住まい

森下祐弥
斜面という変形地を最大限に活かしたこの住まいは、東南に細長く佇み、外の景色を切り取るように設計。住まいの扉を開けた瞬間、目の前には広大な海が広がり、瀬戸内の表情を一望することができます。
南面に大きな窓を配置し、外の広がりを室内に取り込むことで、限られた空間でも圧倒的な開放感を感じさせます。窓の配置は光の入り方を巧みにコントロールし、時間帯によって変化する光と影を楽しむことができる設計となっています。
特に印象的なのは、応接間の配置。15°傾けたこの空間からは、地域で開催される花火大会を臨むことができ、四季折々の風景を存分に感じながら、心地よいひとときを過ごせます。
周囲の自然と一体化したこの住まいは、瀬戸内海の美しい景色を贅沢に楽しむことができる、景色を味わうための住まい。毎日の暮らしの中で、自然の恵みを存分に感じることができる、特別な空間が完成しました。