プロの住宅レシピ 玄関をフリースペースへ!家族を出迎える出窓のある住まい

Life&Work 一級建築士事務所
石川 裕子・平島 幸子

出窓から見える子どもの姿が帰りを出迎え、家族を癒す。

大きな出窓は子どもたちのお気に入りスペース。

以前の住まいの天井や欄間はそのまま活かしている。

昔土間だったであろう部分を土間のある玄関にした。

LDKからつながるフリースペース。

子育て世帯にとって、住まいを設計する中で直面するのが部屋数の確保です。子どもが成長するにつれ、それぞれの個室が欲しくなりますが、住まいの広さには限りがあるため、すべてを固定した間取りにすると、将来的に使い勝手が悪くなることもあります。

この古民家のリノベーションでは、建物を調査する中で昔は広い土間玄関だったことが分かり、その上お施主さんに土間が欲しいという要望があったので、昔の土間玄関だった場所を土間のある玄関にしています。室内とのつながりを意識したデザインにすることで、外と内を緩やかにつなぎ、生活の一部として機能する場所としました。

そして、当初の玄関をフリースペースへと変更し、家族の成長に合わせて柔軟に使える空間を確保しました。
現在はお子さんが小さいので、オープンなスペースとして活用していますが、将来的には子ども部屋や寝室としても使えるよう設計をしています。
また、もともとの玄関扉の部分に深い出窓を設けることで生まれた新たな居場所は、この住まいの特徴にもなりました。本を読んだり、遊んだりと子どもたちにとってもお気に入りのスペースです。夢中で遊んでいる姿が、大人たちの帰りを出迎えます。

古民家の趣を残しながら、現代の暮らしに合わせて住まいを更新することで、新しい家族に寄り添い、次の世代へと受け継がれていくことを願います。

Photo:uruphoto

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石川 裕子・平島 幸子

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