プロの住宅レシピ 正円の壁が生み出す、余白と自由な空間

a.d.p (アデペ)
坂田裕貴

正円が空間を緩やかに仕切る。

正円がさまざまなスペースがつくり出す。

正円の仕切りがスペースの強弱をつくり、各スペースが異なる印象に。

空間ごとに異なる陰影を楽しむことも。空間にリズムとメリハリが自ずと生み出される。

キッチン・リビング・ダイニングスペース。

東京の谷根千エリアに位置する築43年のRC造マンションの最上階をリノベーションした住まい。
68.3㎡のユニークなL型の住戸は、2人暮らしに十分な広さがあり、住み手からは余白をうまく活用したプランを求められました。この要望に応えるために、正円の壁を設けるアイデアを提案。この壁が、生活に必要な空間と、自由に活用でき、過ごすことができる余白的空間とを分ける役割を果たしています。
正円の外側には、キッチン、サニタリーやオフィススペースなどの生活に必要な空間を配置。円形の壁が、広がりを感じさせるエリアと少し狭く感じるエリアを作り出し、空間に自然な仕切りを与えます。
正円の内側は、住み手の自由に活用できる余白的空間に。素材の統一や凹凸、照明の使い方などを工夫し、住宅的な機能から少し離れて、洞窟のような静けさを感じる、落ち着ける空間を生み出しています。
従来の間取りにとらわれず、住む人が自由に感じ、生活の質を高めるような空間づくりがされています。
Photo:Takuya Seki

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坂田裕貴

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