プロの住宅レシピ アフリカの家族観が息づく、開放感あふれるマンションリノベーション

川井大樹建築設計事務所
川井大樹

赤土の漆喰が印象的な住まい。

壁が緩やかに仕切る。自由度の高い設計に。

ゲストを招く大らかなキッチン。

ダイニングキッチンは、家族やゲストとのコミュニケーションの場を生み出す。

ベランダの隣にはサンルームを設けた。風と光が抜ける空間に。

愛知県名古屋市にある築41年のマンションをリノベーションしたこの住まいは、アフリカの家族観と日本の生活様式を融合させた空間。ジンバブエ出身のご主人と日本人の奥さまというインターマリッジの家庭に合わせて、異文化を尊重した住まいづくりが進められました。
アフリカでは家族や親戚が一つの大きな共同体として繋がり合う文化が根付いており、その温かな家族観を反映した住空間を提案。
家族が集まるLDKをできるだけ広くし、閉じられた部屋を極力避けること。また、日当たりや風通しの良さもポイントに。空間構成には、既存の部屋の大梁を活かしながら、新たに垂れ壁や自立壁を取り入れています。垂れ壁は天井から約70cm降ろし、壁は床から約1.8mの高さで立ち上げ、空間をゆるやかに分ける役割を果たします。これにより、圧迫感を与えることなく、視線や気配の抜ける繋がりが生まれ、開放感を保ちながらもプライバシーも確保しました。
また、空間間の繋がりを調整できるよう、適宜建具やカーテンを設け、開放と閉鎖のバランスを取ることができます。自立壁や垂れ壁は直交して配置され、光や風、音を感じることで、つながりを生み出します。 限られた空間の中で、家族が集い、リラックスできるような居心地の良い空間が誕生しました。

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