プロの住宅レシピ “落ち着く” をつくるLDK

DEMU建築設計事務所
出村 昌也

様々な種類の木材を多用しながらも、お互いが主張せず交じり合う。木材そのもののキャラクターが調和し、住まい全体の包容力が増す。

この住まいのLDKは、一歩足を踏み入れると、落ち着いた感覚に包まれます。
その理由の一つが、高さを抑えた天井です。天井高は約2.2メートルと、最近の住宅としてはやや低めですが、この高さが明るいながらもちょうどいい籠り感を生みだします。隣接する土間が高天井である分、空間のメリハリが際立ちます。

空間を構成する素材へのこだわりも、この落ち着いた雰囲気を生み出す要素のひとつです。
天井に採用した檜の板材が、白く吹きつけられた漆喰クロスの壁とやわらかく調和。漆喰を吹きつけた壁は、通常の壁紙では出せないマットで深みのある仕上がりで、光を吸い込みすぎず、反射しすぎない、ちょうどよいトーンへ。光が乱反射して空間全体をやさしく包みます。
さらに、隣り合う和室とは完全に閉じずに一部の壁を開くことで、LDKと有機的につながる空間に。開放感とこもり感のバランスが取れた一角となっています。

高ければいい、広ければいいという固定概念にとらわれず、「低いゆえの心地よさ」を丁寧にデザインしたLDKで、優しく包まれたような落ち着きを感じます。 お施主様からも「おうちの中で発見に出会える、いまだに飽きない」という声をいただき、細部にこだわった部分に毎回気づいていただけ、嬉しく思います。

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採用されている製品

ハニカムaSsu|PVソーラーハウス協会
PVソーラーハウス協会
DEMU建築設計事務所
出村 昌也
ここが私の評価ポイント!
断熱ブラインド・ハニカムaSsuは断熱性が高く、ペアガラスサッシュに採用した場合、トリプルガラス並みの断熱性能になります。冬季雨天時などにブラインドを閉めると窓際に居ても冷気を感じません。 特に大開口サッシュとの相性がよく、不織布なので雰囲気も柔らかくどんな空間にもなじみやすい製品です。今後もリビングの開口など、窓の近くで長時間いる場合などは採用と思っています。但し、高断熱性能ゆえにサッシュの結露リスクは上がるので、サッシュ性能が低い場合は注意したいと思います。
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出村 昌也

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