プロの住宅レシピ 引戸が変える、マンションリノベーション

鈴木将記
築20年ほどのマンションの一室を、「引戸」をテーマにリノベーションしました。
日本の住宅文化に根付いた引戸の特徴を活かし、室内の空間に柔らかなつながりと光の広がりをもたらしています。玄関から続く廊下は、連続する引戸によって寝室や子供部屋と緩やかにつながり、閉鎖的だった廊下にも東向きの庭からの光が差し込みます。床はタイル張りとし、通り土間のような雰囲気に。
LDKの一角には、ガラスの引戸で仕切れるワークスペースを設け、家族の気配を感じながら仕事ができる設計としました。内装はアッシュ材のフローリングとシナ合板の建具で明るく統一。
引戸にすることで空間の使い方に幅が生まれ、子供の成長や生活スタイルの変化にも柔軟に対応できる、現代的で可変性のある住まいが完成しました。
撮影:Forward Stroke Inc. ※ブラインド写真のみ鈴木将記建築設計事務所