プロの住宅レシピ 色と質感をそっと散りばめて、住み手の感性が息づくマンションリノベ

studio83
辰巳知子・辰巳雄一

吹抜け空間からの採光を遮っていた室中央部の間仕切壁を撤去し、大きな一室空間に。

キッチン・サニタリー・バスルームを1つの箱にコンパクトにまとめた。採光が室全体に明るさをもたらす。

床にはリノリウムを用いた。床・壁に優しいカラーを配して、明るく開けた印象に。

キッチンとサニタリーに採用したテラゾー風の人工大理石。空間にアクセントをもたらしながら、シームレスに溶け込む。

木の質感が映える、洗練された洗面。

築約30年のマンションの1室を、夫婦とお子さま1人の暮らしに合わせて、リノベーションを行いました。
住み手が選んだカラーパレットを随所に取り入れ、窓枠などにさりげなく色を効かせることで、空間に軽やかなリズムと個性を添えています。
もともとは3つに仕切られていた個室を一体化し、壁を減らして視線の抜けを確保。ひとつながりの空間の中に、それぞれの居場所が緩やかに存在し、どこにいても家族の気配を感じられる構成になっています。
水回りはキッチン、サニタリー、バスルームをひとつの「箱」にまとめて、住まいの中での位置関係や動線をすっきり整理。閉鎖的だった既存の空間は、ディテールや素材使いを丁寧に調整することで、やわらかく光が広がる空間へと変わりました。
床にはリノリウムを用い、色だけでなく素材でも住み手の感性を表現。棚板や造作家具を利用し、視界に入る範囲を整えることで、雑多に見えがちな部分は自然と目に入らないよう工夫されています。 ひとつながりの空間に、色と素材の輪郭が優しく描かれた、静かで心地よい住まいが誕生しました。

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