プロの住宅レシピ 外に住む、アウタールームとルーフガーデン

ア・シード建築設計
並木 秀浩

天井は網戸で囲まれているので、虫も気にならないインナールーム。

インナールームから室内に光と風が抜ける。

開放感あふれるルーフガーデン。

手洗い場の塀の裏に物干し場を設けることで、生活感のあるものは視界に入らないようにしている。

寝室側のバルコニーには、視線を遮りながら光を透過するガラスのフェンスを用い、緑の借景とともに奥行きを演出。

都内の緑の多い住宅地に建つ集合住宅。周囲の宅地の緑を活かし、自然の風が抜ける快適さと、こだわりを持って暮らせる賃貸住宅作りをご希望されたお施主様に「外に住む」暮らし方を提案しました。

1階の住まいには、アウタールームと呼ぶ白い鉄骨のパーゴラを架けた屋外空間を設けました。
パーゴラのすべてに網戸を設置しすることで、蚊などの虫を気にせず気持ちよく外で過ごせるよう、蚊帳のようなアウタールームとしました。このアウタールームとは別に、隣に屋根付きの洗濯物干しスペースを設けることで、生活感が出る場所とは完全に切り離し、「美しく過ごすための場所」として整えています。
2階の住まいには、ルーフガーデンを設けました。こちらも、手洗い場の塀の裏に物干し場を設けるなど、生活感のあるものは視界に入らないよう設計。庇付きで、日差しを取り込みながらも雨にも配慮しています。特別感を感じるルーフガーデンの美しさを保ちながらも、機能性を両立します。

また室内全体も、風が抜けることを大切にしてます。
南側のアウタールームと一体になった、ダイニングやキッチン、リビングと、最奥の寝室にある小さなバルコニーまで一直線に風が抜けるように設計しました。視線、風、光が「抜ける」ことによって、室内空間に広がりと心地よさをもたらしているのです。

集合住宅では面積には限りがあります。だからこそ、機能性と上質さの両立に徹底的にこだわることで、開放的な暮らしが実現しました。コロナ禍の「室内だけで暮らすこと」の窮屈さを感じた生活にも十分対応できた「外に住む」という視点の集合住宅の形です。

Photo : 守屋欣史 Nacasa & Partners Inc.

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並木 秀浩

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