プロの住宅レシピ 住宅の外構環境を守る、美しく魅せる雨水排水。
久保勇人
隣接する住宅地に、なるべく土地いっぱいの家を建てたいというご希望から、庇のスペースも取らず、屋根と壁を一体型にした外観にしました。
この場合の雨水の排水は、樋の代わりに地面から50センチ入ったあたり(砂利部分)に排水する配管を敷いています。
壁を伝い落ちた雨水が水たまりにならないよう地面に浸透し、排水される仕組みです。
一般的に土中の配管は塩化ビニール管を使用しますが、ここでは土を原料にした自然素材の土管を使用。排水能力は塩化ビニール管の2倍と高く、人の皮膚同様30〜50ミクロンの小さな穴があるので、その土地に必要な水分や空気は土中に残し、不要な雨水のみを排水するので土地自体を元気にします。家庭菜園をしているご家庭にも大変おすすめです。
水アカが付着しにくい故、排水の目詰まりもしにくく、耐圧1000㎏/mの強度、耐食性、耐薬品性に優れているので、機能寿命が長く、人にも環境にも負荷も小さいことも特徴です。