プロの住宅レシピ 屋外のような屋内、屋内のような屋外。外を感じられる多目的空間を創る。

木名瀬佳世建築研究室
木名瀬佳世
珪藻土壁紙

ダイニングと庭の間の半屋外のテラスでくつろぐ/『見川の家』

向かって左が半屋外のテラス/『見川の家』

外の空間とつながる縁側。LDKの一部とすることも半屋外の空間とすることもできる。/『鉾田の家』

グレイ壁(塗料)

日当たりの良いインナーテラス。使い方は住まい手次第。/『川崎の家』

2階の大きく開けたテラス。ガラス戸を閉じてプライベート空間にもできる。/『高萩の家』

私は家を設計するときに、外や自然と断絶したような建物ではなく、屋外を感じられる空間を設けることが多いです。『見川の家』では半戸外のテラスを創りました。庭に面した縁側として使え、ガラスを閉じて屋内のサンルームとして使うこともできます。『鉾田の家』では大きな縁側を設け、ガラス戸を閉じれば広々としたLDKの一部、さらにLDKとの間の障子を閉めれば洗濯物を干すサンルームとして使える構造にしました。この地域は畑が多く強風で土埃がつきやすいため、室内干しスペースが必要で、冬場の気温の低さを考えてもベランダよりも使いやすいと考えました。『高萩の家』は施主の方の希望もあり、2階に広々と開けたテラスを設けています。この家は海に近く、景色を見ながらテラスで魚を焼くような暮らし方をしたいという意向を受けてかなりオープンな空間になっています。ただ海水浴シーズンなど、人通りが多い時期もあるので完全に屋外ではなく、ガラス戸を閉じると屋内となる作りにしました。このように多目的に使える半屋外の空間を家のどこかに持つことで、外の空間が持つ豊かさと屋内の快適さを楽しめる家になるかと思います。

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採用されている製品

珪藻土壁紙|株式会社サンゲツ
株式会社サンゲツ
木名瀬佳世建築研究室
木名瀬佳世
ここが私の評価ポイント!
珪藻土を吹き付けた壁紙なのですが、調湿など珪藻土の持つ機能は活きていて、とてもコストパフォーマンスの良い製品です。塗装の珪藻土に近い仕上がりになるのですが、コストは半分くらいで済みます。本当によく採用していて、もしこの製品がなくなるようなことがあったら本当に困りますし、買い占めに走りたいくらいです。メーカーさんにもずっと作り続けてもらいたい大切な製品です。
採用製品
塗料|Porter's Paints(ポーターズペイント)
株式会社NENGO|Porter's Paints(ポーターズペイント)
木名瀬佳世建築研究室
木名瀬佳世
ここが私の評価ポイント!
■採用製品カラー:
STONE PAINT COARSE ストーンペイントコース
『川崎の家』で使用しています。施主の方がグラフィックデザイナーで色にもこだわりのある方でした。ご自身の作品の絵なども飾られるので、壁にも質の良い塗料を採用しようと考えこの製品にしました。微妙な陰影なども生まれるとても雰囲気のある塗料でおすすめです。
採用製品
木名瀬佳世建築研究室
木名瀬佳世

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