プロの住宅レシピ 「暮らし・仕事・趣味」半階リビングが叶えた、職住一体の住まい

ことこと設計室
小林 敏也

床や仕上げ材の水平ラインを揃えることで、空間全体に統一感が生まれ、オープンながら美しい印象が際立つ。

1階土間と半階上がったリビングの様子。

半階上がったリビングからの眺め。水辺の緑や光が連続して楽しめる開口に。

高低差を設けることで、自然と多様な居場所が生まれている。

狭い玄関ながらも、奥への期待感を誘うデザインに。両側の小さな庭が、日常の動線にさりげない楽しさを添えている。

ご夫婦ふたりの職住一体の住まい。仕事とプライベートを心地よく両立できる住まいを目指して、計画がスタートしました。
奥様の仕事には商品のストックスペースが、ご主人の趣味にはバイクを室内に置くスペースが必要とされており、それぞれのライフスタイルに寄り添った空間づくりが求められました。

初めて敷地を訪れたとき、目の前に広がる自然の美しさが強く印象に残りました。この豊かな環境をいかに住まいに取り込むかを考える中で、リビングを一階と二階のどちらにするかを検討しました。一階に設けると緑道を歩く人の視線が気になり、二階にすると電線が真正面に飛び込んできました。そこで、2つの問題を解決しながら、自然とのつながりを感じる空間にするため、リビングを半階上げた小上がりのようなスペースとして計画しました。さらに、ご夫婦の希望を叶えるため、リビング下のスペースを床下収納として活用。商品や趣味の道具などを効率よく収めます。湿気が溜まりがちな床下収納ですが、土間の延長として計画したことで、ひとつの部屋のように使えます。

一階の土間と半階上がったリビングは、仕切りのない一体空間として構成。高さに変化をつけることで、多様な居場所をつくりました。限られた面積を細かく区切って部屋にするのではなく、高さの違いによって自分のスペースを感じる、のびやかな暮らしを目指しました。

土間空間にも、狭さを感じさせない工夫を施しています。
水回りの壁は、土間のコンクリートがそのまま立ち上がったようなデザインとし、空間の連続性を意識しています。階段下には洗濯機を組み込むなど、省スペースの工夫も丁寧にデザインへと昇華させました。

限られた敷地と予算の中、生活感もデザインの一部として活かすことで、必要な要素が美しく収まり、自然体で暮らせる住まいが実現しました。

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小林 敏也

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