プロの住宅レシピ 有機的デザインが引き立てる、自分のためのラグジュアリー空間

一級建築士事務所 SAKAKI Atelier
戸川 賢木

階段やカウンターは大工工事による造作でシンプルながらも印象的な仕上げに。デザインとコストパフォーマンスを両立させた。

キッチンは機能的な既製品を採用しながらも、表面をモールテックスで仕上げることで、造作のような重厚感を感じる。

大きな開口部には縦型ブラインドを設置。垂直ラインによるラグジュアリー感を演出した。

ブラインドを開けると一気に開放的な空間に。空や木など自然の要素を間接的に取り入れている。

シンプルな動線を生む「収納の集約」。2階の扉のないクローゼットには洋服や小物を飾るように収めることで、収納そのものをインテリアの一部として楽しむ暮らしを実現。

お施主様の美学の追求と憧れやこだわりが詰まった、「自分のための家」づくり。
モデルルームのような大きなワンルームの住まいは、木材を一切表に出さず、生活感を極限まで感じさせない住まいをご希望でした。

一人暮らしという自由度の高さを活かながらも使い勝手も考え、三角形という変則的な敷地条件に対し、敷地いっぱいに建てるのではなく、あえて敷地を余らせながら配置する「3間×3間(約5.46m四方)」の正方形の矩形の住まい提案しました。

建築は製材や組み立ての効率を優先すると、角が立っている材料の方が扱いやすく、選ばれやすいものです。しかし、自然界のものには角が立ち真四角なものは存在しません。どこか有機的にアールがついているものが、自然界では一般的です。
特にこちらの住まいでは、「木を入れたくない」というリクエストだったことから、角が立つ人工的に製材したものばかりを使うと、無機質で居心地の良さにはつながらないと考えました。
そこで、「自然界の理」を空間の一部として有機的な要素を取り入れています。
例えば、キッチンカウンターにはアールのデザインを施し、リビングの柱はまるく、階段では登り口を緩やかな螺旋のデザインとしました。 有機的な要素を取り入れることで、クールな空間の中にも柔らかさと落ち着きが生まれます。
また、大開口を通して背の高い木や空を借景することで、自然の要素を間接的に取り入れています。

また、1階・2階ともに大きなワンルーム仕様とすることで、将来的なライフスタイルの変化にも柔軟に対応できるよう、間取りを変更できる余白を残しています。

男性の憧れが詰まったモノトーンで統一したクールでラグジュアリーな住まいにも、落ち着きのある空間になるよう工夫が詰まっています。

Photo : 橘 薫

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戸川 賢木

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