プロの住宅レシピ 地窓+吹き抜けで隣地の目線をカットしながら明るく開放的な空間を創る
新田 浩司
住宅がある程度密集している場所では、窓の位置によっては隣の家と目が合うということが起きがちです。
かといって、その方向を全面壁にしてしまうというのも、空間の広がりや明るさの面で味気ない、という悩みを解決するために採用したのがこの地窓+吹き抜けプランです。
通常より低い位置に地窓を設置し、目線をカットしながらも庭の空間やそこで遊ぶ子供たちの気配を室内で感じられるようにしました。明るさも不足しないように、土間部分の吹き抜けに高窓をつけ、隣地の視線のない上部から光を取り込みます。これによって一段下がった土間部分でも室内のフローリング部分でもお隣さんと目が合う心配はありません。
また、土間とリビングのスペースの間に引き込みの障子を設置していて、普段は全開放できますが、夜間や来客時などよりプライベートな空間を作りたいときには、地窓のある土間部分との間を仕切ることができます。このように用途に併せて空間をコントロールできるのもこのプランの工夫の一つです。