プロの住宅レシピ 玄関にあるオブジェのような手洗い場
山田 悦子
玄関ホールにトイレがある住宅。
1坪の中にトイレとコンパクトな手洗い場の設置を検討したものの、狭い場所での手洗いは、壁や床への水撥ねでの汚れやすさの懸念と心理的抵抗があり、「どうせなら広い場所で洗いたい」ということで、玄関横に手洗い場を設置しました。
玄関先のため、洗面所を「見せる場所」と位置づけ、1つのオブジェと見立て、美しい大理石のシンクを採用するなど、素材やシルエットの美しさにこだわっています。
便利さだけの追求だけでなく、「見せる場所」「見せない場所」を大切にし、見せる場所は特別感が演出できるよう、洗面台下には間接照明を、上からはピンスポットを当て美しく魅せました。
ちょうどコロナ禍ということもあり、玄関入ってすぐ手が洗えるのは感染予防の観点からも喜んで頂いています。
■Photo:Ota Takumi