プロの住宅レシピ 広く見せる工夫が詰まった、家族が集うキッチンダイニング

杉田吉田アーキテクツ 一級建築士事務所
杉田 陽子・吉田 慎二

窓の外の景色に空間がつながるように設計

照明

キッチンの背面収納には冷蔵庫などの電化製品も収納されています

キッチン・レンジフード

収納棚の裏は玄関。上部がガラスで抜けているので圧迫感が軽減されます。

外から見る

玄関に向かって窓を設置することで空間がつながり、明るく広く見えます。

キッチンダイニングスペースが中心の、家族4人のための平屋住宅。
玄関を抜けるとすぐに、この住宅のメインであるキッチンダイニングが姿を現します。コンパクトな住宅ながら、いかに空間を広く、心地よく見せるかにこだわり設計。
まずは天井高さです。他の部屋が2.2から2.4メートルと一般的な高さに比べて、このスペースは3.5メートルの高さがあります。
つぎに、特徴的な部屋の形です。窓に向かって広がるメガフォン型の形にすることで、窓の先の景色に向かって空間が広がるような視覚効果が生まれます。通常、壁はまっすぐ直角に伸びますが、こちらの住宅の壁は勾配がついています。勾配を付けることでより空間が上にも広がるような視覚効果を与えます。4.5メートルある大きなキッチンも部屋の形と同じメガフォン型にし、空間の中心に配置することで、奥行きの広がりを強調しています。
そして、部屋の両サイドには棚や家具などは置かず、全て壁面収納に収納し、壁のラインはまっすぐ保つことで、常に広く綺麗に整った印象を与えます。
キッチンと一体の大きなダイニングテーブルは、家族が思い思いに食事をしたり、パソコン作業をしたり、読書をしたりと同時に多様なことができる第二のリビングのような居場所となっています。

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採用されている製品

照明|ルイスポールセン
ルイスポールセンジャパン株式会社
杉田吉田アーキテクツ 一級建築士事務所
杉田 陽子・吉田 慎二
ここが私の評価ポイント!
お子様がまだ幼かったので、何かがぶつかっても割れない素材(ガラス等以外)で探しており、この製品を採用しました。 ランプシェードが無数のひし形のセルで構成されており、ひとつひとつのセルが光源の直接光を遮り、眩しくないが、下方45度に向けてはセルの開口部が直接光を放ち、下方を効率よく照らすので、空間全体としても、ダイニング用としても、理想的な照明だと思います。照度が足りない分は天井近くに取り付けた8か所のスポットライトで補っています。 360度、どの方向にも光が漏れ、とても優しい雰囲気ができあがります。シェードの形が美しく、電気をつけている時も、消している時も、オブジェとして空間を引き立ててくれます。
採用製品
オーダーキッチン|Prono
ORDERKITCHEN Prono
杉田吉田アーキテクツ 一級建築士事務所
杉田 陽子・吉田 慎二
ここが私の評価ポイント!
キッチン、テーブル合わせて4.5m以上という大型キッチンはこの特徴的な部屋の間取りに対応するために採用しました。 フルオーダーメイドなので、形、素材、その他全てを好きにつくることができます。今回は空間に合わせてメガフォン型(台形)でオーダー。一般的な天井吊のレンジフードではなく、昇降式下引き換気扇を使用し、部屋全体の視界を遮らないように配慮しました。 空間にナチュラルに馴染み、食卓としての機能だけでなく、勉強、読書等、自然と家族が集まりやすい場になりました。  
採用製品
杉田吉田アーキテクツ 一級建築士事務所
杉田 陽子・吉田 慎二

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