プロの住宅レシピ 光と風をいざなう減築という選択
田邉淳司
住みやすさや居心地を考えたと時に、床面積が広いことが必ずしも暮らしやすさにつながらないこともあります。
例えば、閉じてじめじめしてしまうような日当たりの悪い部屋や、風通しの悪い構造の廊下など、せっかくスペースがあっても快適とは言い難い空間もあります。
そこでリノベーションの際に考えてみたいのが減築という選択です。写真の1~3枚目のお住まいでは、2部屋をつなげ閉じた廊下の壁を取り払って広い空間を作ったうえで、
建物が風や光の通りを妨げている部分を一部解体し、空気と光の抜ける居心地のよい家に改修しました。
これによりとても明るい空間が生まれ、床面積は減っても快適に過ごせる場はむしろ広がりました。
4,5枚目の写真のように私自身の住まいも、減築、大規模改修をおこない暮らしやすい家づくりを行いました。
リノベーションの際にはこういった選択肢もあるという参考になれば幸いです。